2012/03/15

経済産業省「コンテンツ緊急電子化事業」

経済産業省「コンテンツ緊急電子化事業」出版デジタル機構の説明会に行ってきた。説明会の詳しい内容はここにまとまっている。

国から助成金が出るとか、出版社の初期費用はゼロで売上相殺だとか、色々とつっこむところはあるのだが、一番気になっているのは電子書籍のフォーマット。まだ検討中のようだが、固定型とリフロー型の二つ、固定型は画像で、リフロー型はxmdf/epubで、落ち着きそうな予感。

それと前後して新ipadの発表があり、ディスプレイの解像度が圧倒的にあがっていて印刷レベルに近くなっているらしい。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/1203/15/news027.html

自分の先見の明のなさ加減は恥じるばかりだが、端末の性能が上がるのなら、PDFでOKで、リフローする必要ってなかったんじゃないってことだ。将来的な機能・スペックの進化を見越しておかないといけないんだな。

つまり、今後、アンドロイドタブレットもアマゾンのkindleも高解像度のディスプレイになるわけで、そうするとやっぱり印刷用PDFで問題ないんじゃないかと思う。



紙書籍の電子化だったら、PDFに文書構造の入れ替えとか串刺し検索とかソーシャルとかのダイナミックな機能をつける(もしくはリーダーで何とかする)方が未来があるような。。。


もひとつ気になったのは、この手の説明会て業界向けだからかもしれないけど、読者のことを考えた発言がひとつもなかったってことだ。

お金の話で言えば、6万タイトルを20億円使って作るってことは、1冊あたり(厳密には頁単価になるとは思うが)33,333円のコスト。33,333円で制作可能なのか?  そしてとにもかくにも20億円のお金が動くってことだ。


追記)
印刷用PDFという言い方は誤解を招きそうだ。現在、自分の会社だと100%、PDF-x1aで印刷会社へ入稿している。いわゆる一昔前のアウトラインPDFではなく、フォントが埋め込まれ文字情報も生きており、どの環境でも同じように見えることができる。この記事で言う印刷用PDFとはPDFx1aのことである。



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